「日本で唯一の動物画専門の美術館」として薮内正幸美術館が開館したのが2004年6月ですので、おかげさまで今年は開館20年の節目の年となります。
当館では毎年会期を前半後半にわけ、その都度設定したテーマに見合う画を1万点以上所蔵する原画の中から選りすぐって展示をしてまいりました。それらの作品は絵本あり図鑑あり広告あり、多岐に及んだ画業の様々な分野で使われた原画が中心でした。
この度の展示では動物画家としてではなく、「画を描くことと動物が大好き」な一人の人物としての薮内正幸を切り取りました。展示した作品は全て仕事とは関係なく描かれたもの。それは子供の頃の画や日常風景を描いたものであったり、休憩時に筆休めに描いた画(!)であったり…。そこには薮内正幸の素顔が垣間見てとれます。
小さな個人美術館ではありますが、開館準備の段階から様々な分野の方々のご協力をいただき、また開館後は多くの方に応援していただいた結果、ここまでやってこれました。皆さまには心より感謝を申し上げますとともに、これからもご支援ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
展示室の一角に、かねてよりご要望の多かった書斎の再現をいたしました。もちろん机などは当時本人が使用していたものです。ここから多くの動物や野鳥たちが産み出されました。
企画展の作品と合わせてお楽しみください。